日テレ24時間テレビ直前 女性スタッフが「飛び降り搬送」
8月8日の午後9時過ぎ。東京・汐留にある日本テレビの前で「ドスン」という鈍い音が響き、周囲から悲鳴が上がった。
ほどなくして救急車と消防車、複数台のパトカーが駆けつけた。近くの飲食店スタッフが話す。
「日テレの目の前のビルから、若い女性が飛び降りたと聞きました。辺りには大量の血が飛び散っていたそうで、警察官に“モップを貸してほしい”と言われましたが、店になかったので、断わってしまいました」
女性は日テレの子会社Aで働く30歳前後の契約社員だった。Aの社員が話す。
「彼女はお笑い番組や歌番組の特番の制作スタッフでした。主にアシスタントプロデューサーを務め、仕事ができると評判も良かった。彼女が飛び降りたのは、日テレに隣接するAが入居するビルでした。数日前には、上司に仕事の悩みを打ち明けるメールを送っていたという話もあるようです」
彼女が飛び降りた直後、会社の前にパトカーや救急車が集まったことで、日テレの番組クルーがカメラを担いで飛び出したという。
「情報番組や報道番組の複数のスタッフが現場に行ったところ、日テレの幹部が慌てて“取材はしなくていい”と止めたそうです」(日テレ関係者)
“身内”の出来事だから報じないということかもしれないが、この日テレ関係者は「別の事情」もあったのではないかと推測する。
「彼女は8月26日から放送の『24時間テレビ』にも関わっていたそうなんです。日テレの看板番組だけに、関係会社を挙げて様々なプロジェクトに取り組んでいますが、数か月前から準備をしているものも多く、8月に入ると追い込みのため、現場の緊張感は相当なものになります。そんな中、“関係したスタッフが飛び降りた”となれば大きな影響が出かねない。飛び降りた理由や容態など、詳細を知る人は社内でもごく少数のようです」
Aに事実関係を問い合わせると、「その件については日本テレビが窓口になります」とのこと。日テレはこう答えた。
「ご指摘の方につきましては命に別状はないと聞いております。個人のプライバシーに関わることですので詳細について、お答えすることは控えさせていただきます」(広報部)
彼女が『24時間テレビ』のスタッフかどうかについても聞いたが、「答えられない」とのことだった。彼女を知る別の日テレ局員が明かす。
「彼女は『24時間テレビ』の正式なスタッフではありませんでしたが、この番組は関係会社なども巻き込む大プロジェクトですので、まったく無関係とも言えません。飛び降りた理由は定かではありませんが、もし仕事で悩みを抱えていたのであれば、もっと周囲に相談してほしかった」
今年の『24時間テレビ』のメインテーマは「告白〜勇気を出して伝えよう〜」。
女性スタッフの職場には悩みを告白できる環境がなかったのだろうか。