オウム中川元死刑囚、最期の言葉「心よりおわび申し上げます」
オウム真理教元幹部の中川智正元死刑囚=執行時(55)=が6日の執行直前、外部に伝えたい言葉を問われ、「被害者の方々に心よりおわび申し上げます」と言い残したことが12日、分かった。
「自分のことについては誰も恨まず、自分のしたことの結果だと考えている」とも述べ、取り乱すことなく、執行を受け入れたという。
2011年の刑確定後、米国のテロ研究に協力したり、教団の化学兵器研究をまとめた手記を発表したりするなど、事件の再発防止に向けた活動をしていた。
中川元死刑囚が京都府立医科大在学中からの知人で、支援を続けた俳人江里昭彦さん(67)が明らかにした。
遺族とともに8、9日の両日、元死刑囚の遺体と対面したという。
江里さんによると、執行のため広島拘置所の居室から出された中川元死刑囚は、職員に腕を取られようとして「体に触れなくてもよい。自分で歩いて行く」と断った。
控室に用意された菓子や果物には手を付けず、お茶を2杯飲んだという。死亡確認時間は6日午前8時57分だった。