不明の女子大生遺体か「車で殺し穴掘り埋めた」
日本薬科大1年の女子学生(19)が昨年11月から行方不明になっている事件で、警視庁は31日未明、失踪直前まで一緒にいた男の供述に基づき、茨城県神栖市の空き地で女子大生とみられる遺体を発見した。同庁は同日、神栖市深芝南、無職広瀬晃一容疑者(35)を死体遺棄容疑で逮捕。広瀬容疑者は女子大生殺害についても認めており、同庁は殺人容疑でも事情を聞く。
行方不明になっているのは、東京都葛飾区、日本薬科大1年の女子学生。栃木県栃木市出身で、昨年春から東京で一人暮らしをしていた。警視庁は、歯型などで身元の照合を進めている。
発表によると、広瀬容疑者は昨年11月20日頃、自宅から約13キロ離れた神栖市須田の空き地に遺体を遺棄した疑い。調べに対し、遺体は女子大生だと説明し、「騒がれたので車の中で殺し、穴を掘って埋めた」と供述している。女子大生とは、インターネットの掲示板で知り合ったという。
女子大生は昨年11月20日午前、文京区の大学キャンパスで授業を受けた後、東京から電車でJR鹿島神宮駅(茨城県鹿嶋市)に向かった。同駅からタクシーで神栖市のコンビニ店駐車場に移動して以降、足取りがわからなくなっていた。
女子大生は同日夜、無料通話アプリ「LINE」で「男の人に会いたいと言われている」と知人にメッセージを送った。しかし、午後11時以降はメッセージは既読にならず、警視庁はこの頃、殺害されたとみている。
警視庁は今月24日、女子大生が失踪前に連絡を取っていた広瀬容疑者宅を逮捕監禁容疑で捜索し、使用していた車を押収した。
広瀬容疑者は当初、女子大生について「自分の家の前まで来たが帰った」と説明していたが、30日になって殺害を認めたという。広瀬容疑者が、女子大生の遺体を埋めたと供述した空き地を警視庁が捜索したところ、31日午前1時半頃、土中から遺体が見つかった。
空き地の所有者の女性によると、遺体が発見されたのは、刈った芝や雑草を集める場所。女子大生は、この付近で携帯電話の位置情報が途絶え、警視庁は24日に周辺を捜索したが、当時は遺体は見つからなかった。所有者の女性は「人通りが少なく、夜は真っ暗になる。遺体が見つかって驚いた」と話した。