北朝鮮から「銃撃40発以上」 亡命兵士、腹部など5カ所負傷
北朝鮮の兵士が13日に板門店の共同警備区域の北側建物から南北軍事境界線を越えて韓国に亡命した問題で、韓国国会の国防委員会は14日、兵士が亡命時に朝鮮人民軍から40発以上の銃撃を受けたと説明した。
兵士が両肩と肘、腹部、足の計5カ所を負傷したことも明らかにし、銃撃は数発だったとする韓国軍の前日の説明を大幅に修正した。
韓国軍合同参謀本部の関係者が、同委員会で兵士が13日に亡命した際の状況を説明した。
それによると、兵士は車両でJSAの北側監視拠点の近くまで乗り付けて下車。
走って南北軍事境界線を越えてきた。その過程で40発以上の銃撃を受けたという。
韓国軍は当初、銃撃は数発で、負傷した場所は肩と肘と説明していた。
兵士は南北軍事境界線から約50メートル南側の地点で発見されたとされる。
韓国軍は、朝鮮人民軍の銃弾は境界線に届いていないとしたが、腹部に重傷を負って50メートルも移動できるかは疑問だ。
兵士が境界線を越えた後も同軍が銃撃を続けた可能性は無いか、真相究明を求める声が高まりそうだ。
韓国メディアによると、兵士は男性で容体は重傷。
13日にソウル郊外の病院に搬送されて手術を受けたが、再手術が必要との情報もあり、兵士に対する聴取は当分難しい状況とされる。