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愛妻を捜す…57歳で潜水士の資格取り海に310回超「どんな形でも家に連れて帰ってあげたい」

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女川湾に潜り祐子さんを探す康雄さん Photo By スポニチ

死者・行方不明者が1万8000人を超えた東日本大震災は、あす11日で発生から8年を迎える。
宮城県女川町では、バス運転手の高松康雄さん(62)が潜水士の資格を取得し、行方不明の妻を捜し続けている。「家に連れて帰ってあげたい」と310回以上も海に潜っている。
一方、震災遺構を巡っては遺族の間でも保存への賛否が分かれている。家族は今も気持ちに区切りが付けられない。

行方不明の妻を捜し、高松さんは深い水の底に潜り続けている。潜り始めた理由は「捜索活動を見ているだけでは、もどかしかったから」。
市街地など陸地は捜し尽くした。復旧が進みガレキが消えた町には、もういない気がした。

震災3年後の2014年2月、57歳で捜索活動に必要な潜水士の国家資格を取得。同年9月から、ダイビングショップのスタッフらと週1回ペースで潜っている。
1回の潜水は約1時間半。元自衛官で、体力は自信があったが「浮きも沈みもしない“中性浮力”状態を保つのは、これまで経験のない技術と体力が必要」と苦労した。

8年前のあの日、祐子さん(当時47)は勤務先の七十七銀行女川支店で被災した。直後に、高松さんの携帯電話にメールで届いた「大丈夫?帰りたい。」との文面が最後のメッセージとなった。
銀行の職員らは、社屋の屋上に避難。すぐ近くの高台の病院に逃げた人たちが、津波に流される職員らを目撃していた。
「なぜ避難場所になっていた病院に行かなかったのか…」。今も無念が募る。

女川湾には大量のガレキが沈んでいる。流された建物の残骸や自動車、機械類。多くは漁業用ロープや網が絡みついている。水深35メートルの真っ暗な海を、ライトで照らして捜すこともある。窒素酔いなど潜水病の危険もある深さ。それでも「ガレキの下に妻がいるかもしれない」と思えば、潜らずにいられない。砂煙を巻き上げると視界が奪われるため、慎重に作業する。

最近は、銀行の同僚3人が見つかった水域を重点的に捜している。これまで10カ所以上の水域を捜索。
カバンや財布を見つけて「もしや」と思うこともあるが、手掛かりは見つかっていない。潜水回数は「310回を超えた」という。

震災から8年。「思い出すというのは違う。忘れることはないですから」。常に心の中に祐子さんがいる。スーパーに行けば「彼女は、この豆腐を買ってたな」と自然に手が伸びる。ともに生きた22年の日々は消えない。

広い女川湾で、妻を捜す難しさは分かっている。それでも諦めきれない。
「目の前の海にいると思えば、捜したくなる。だれでもそうじゃないですか。どんな形でも家に連れて帰ってあげたい」。体力の続く限り、女川の海を捜し続ける。

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>>179見るのも辛い、思い出したくもないって人の気持ちも尊重したい一方で二度とこんな悲劇を繰り返さない為にも忘れてはいけないって思いもあり被災者でなかった人々にも震災の怖さ、いつ自分の身に起こるかもしれない
だから備えも必要で震災があった時にはどうすればいいかって教訓にもなるからじゃないの?

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