東京・歌舞伎町のクラブが２００１年８月に襲撃され、店長の男性が殺害されて現金が奪われた事件で、警視庁捜査１課は８日、強盗殺人と強盗傷害などの疑いで兵庫県姫路市の中国籍、桂暁鋒容疑者（３８）を再逮捕した。

逮捕容疑は０１年８月１６日未明、他の男４人と共謀し、新宿区歌舞伎町２丁目の「クラブヴィーナス」に押し入り、店長伊藤隆三郎さん＝当時（５９）＝の左胸を刃物で刺して殺害。

客らを粘着テープで縛り、経営者やホステス計３人の腕に切り傷などを負わせ、現金約２５０万円や貴金属計３６点（約９０万円相当）を奪った疑い。

捜査１課によると、「ホステスや客を粘着テープで縛ったことは間違いない。金が欲しかった。１７、１８万円もらった」と供述している。
一方で殺害行為については「自分はやっていない」と否認している。

他の４人のうち３人は中国籍で、中国当局が拘束し０４年１２月、黒竜江省の高級人民法院（高裁）がリーダー格の男に死刑を、２人にそれぞれ懲役１５年と同３年の判決を言い渡した。

捜査１課は残る１人の行方を追っている。
桂容疑者は０８〜０９年に偽名のパスポートで日本に入国したなどとして入管難民法違反容疑で逮捕、起訴されていた。