ブラジル、100年後に砂漠化か アマゾンで洪水と干魃の繰り返し
大量の酸素を生産し「地球の肺」と呼ばれるアマゾン熱帯雨林を抱える南米ブラジルで、地球温暖化による洪水と干魃が繰り返され、生態系に変化が出始めている。
北東部の高地は最悪の場合、100年後に砂漠になるとの予測もあり、専門家は「今すぐ行動しなければ手遅れ。地球全体にとって深刻な問題だ」と訴えている。
アマゾン川が見る見るうちに増水し、街が水浸しになった。
昨年5月、ジャングルを切り開き発展した北部の都市マナウスが雨期の終わりに洪水に襲われた。
2009年に続きアマゾン上流で豪雨が長引き、支流の水位は1902年の観測開始以来最高を記録した。
ブラジル政府は、放牧地開墾や木材の違法伐採の取り締まりと監視を進め、伐採面積は過去4年間、最低を更新し続けている。
それでも、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)などによると、アマゾン熱帯雨林の面積は2100年に現在の3分の2になるとの試算もある。