生徒数伸び悩み、自動車学校でドローン教習
和歌山県田辺市新庄町の田辺自動車学校が、小型無人機「ドローン」の操縦者を養成するスクールを、6月に開校する。
生徒数が伸び悩む中、災害の被災地調査や測量、農薬散布など幅広い分野で需要が増えているドローンに、新たなビジネスとして着目した。
県内の指定自動車学校では初めての取り組みという。
同校は1963年開校。ピーク時に年間約1800人いた生徒数も、近年は1000人ほどと横ばいで推移している。
ただ、普通免許に限れば減少傾向にあり、大型や普通二種免許の取得者に下支えされているのが現状で、将来的に頭打ちになることが予想される。
このため、長年培ってきた交通安全教育のノウハウを生かし、他校との差別化も図ろうと、ドローン教習への参入を計画。
昨年から教官3人にドローン操縦の技能や知識を習得させ、一般社団法人「日本UAS産業振興協議会」(JUIDA)の認定校として開校準備を進めてきた。
生徒は、座学で航空法や気象、安全運航管理などを学んだ後、教官1人が2人の実技実習を指導。修了すれば、JUIDAから「操縦技能」と「安全運航管理者」の証明証が受けられる。
基本4日間で受講料24万円(税別)。第1期生として既に3人の受講申し込みがあるという。
同校では今後、地元のホテルと提携し、3泊4日の合宿コースも設ける予定。
野村晃大社長(40)は「ドローンは、趣味以外にもアイデア次第で用途が広がる可能性を秘めている。多くの人に将来性と利便性を身近に感じてもらいたい」と話している。
無料説明会も随時開催している。問い合わせは同校(0739・22・3990)。