カラス落としたハンガーでショート?…京阪停電
24日午前11時10分頃、京阪本線寝屋川市(大阪府寝屋川市)―淀屋橋(大阪市)間で停電トラブルがあり、同線と中之島線で約1時間20分間、運行がストップした。
このトラブルで両線の48本が運休、96本が最大81分間遅れ、計約12万人に影響した。
駅間で急停車した電車も4本あり、乗客が車内に閉じ込められた。
京阪電鉄は、カラスが落とした鉄製ハンガーが架線に引っかかり、ショートしたのが原因とみて調べている。
同電鉄によると、寝屋川車庫と本線の萱島駅間の架線(高さ約5メートル)に、鉄製のハンガーが引っかかっているのが見つかった。
ハンガーの上部にはカラスの巣とみられるものがあった。
ハンガーはカラスが巣作りのために運んできたもので、架線に落ちてショートし、停電に至ったらしい。
大阪南港野鳥園(大阪市住之江区)によると、カラスは3月下旬から6月頃にかけての繁殖期に巣作りを行う。
本来は木の枝を使うが、30年ほど前から、都市化が進む中でハンガーや針金、ビニールひもなどを運んでくるケースが目立つようになったという。
同電鉄でも日常の点検でこうした巣を見つけ次第、駆除しているが、「これだけ影響の大きいトラブルが起きた例は、他に聞いたことがない」としている。