北極の氷に後戻りできない影響…IPCC報告書
地球温暖化の影響を検討する国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」第2作業部会は28日、横浜市での総会で、北極海の海氷やサンゴ礁は後戻りできない影響を既に受けているとの内容を最新報告書に盛り込むことに合意した。
こうした影響は世界の平均気温が産業革命前に比べて1・6度上がると拡大し、2・6度上昇すると極めて深刻化するなどと指摘している。
上昇幅を「2度以内」との目標を軸に進む温暖化対策の国際交渉に影響しそうだ。
合意内容はまず「全ての大陸と海洋で、温暖化の重大な影響が観測されている」と認定。
2007年に公表した前回の報告書の「多くの自然が温暖化の影響を受けつつある」に比べて大きく踏み込んだ。