独ベルリンに昨年現れた謎の「少年」、オランダ人青年と判明
【ハーグ(オランダ)15日AFP=時事】昨年9月にドイツの首都ベルリンの市庁舎を訪れ、過去5年間を森で過ごしたと語っていた「少年」が、オランダ出身の20歳の青年であることが分かった。オランダのANP通信が15日伝えた。(写真は「レイ」と名乗った「少年」。ドイツ警察が公表した)
昨年9月5日に市庁舎を訪れた「少年」は英語と少しばかりドイツ語を話し、自分の名は「レイ」で、生年月日は1994年6月20日だと告げた。姓や出生地、経歴などは明かさず、それまで5年間一緒に森で暮らしてきた父親が急死したため、遺体を森に埋め、北に5日間歩いてベルリンに来たと話していた。しかし、父親の死亡時の状況や遺体の埋葬地点は説明できなかった。また、12歳の時に母親が交通事故で死亡したと語り、自分の顔の傷跡はその事故でできたものだと思うと述べていた。
「少年」の話は疑わしいとみたドイツ警察が今月12日、情報を集める目的で写真を公表したところ、オランダの女性が見覚えのある人物だと通報してきたため、オランダ北西部の町ヘンゲロ出身の青年だと判明した。ただ、氏名は明らかにされておらず、この青年がオランダを出国した理由やベルリンに来るに至った経緯も不明だ。
見覚えがあると言った人々はオランダのテレビ局に対し、青年は個人的な問題を抱えていたと話しているという。