銀行強盗ガッカリ 1000万強奪もダミー札束だった
24日午後1時50分ごろ、高知市神田の幡多信用金庫神田支店に黒いフルフェースのヘルメットをかぶった男が押し入った。
高知南署によると、職員と会話中だった50代女性客に包丁のような刃物を突き付けて「金を出せ。はようせんと殺すぞ」と脅し、支店長から「訓練用紙幣」を受け取った後、奪って逃走した。
本物の現金は表面と裏面の各1枚だけで、他の紙幣はダミーだった。信金や銀行では、防犯用に「訓練用」を用意していることがあるという。
同信金は、束は約1000万円分の厚さだったとしている。男は紙幣が本物かを確認せず、慌てて逃走したとみられる。
同署は、被害額は2万円とみて捜査。同日同7時過ぎ、同市内において強盗容疑で男(55)を逮捕した。女性客や職員にけがはなかった。
男はミニバイクで逃走する際、信金職員が投げた防犯用カラーボールが、バイク後部に的中した。
午後2時30分ごろ、約1・5キロ離れた同市内の交差点で、カラーボールのしぶきが付着したとみられるミニバイクが見つかっていた。
同署は、男が乗っていたとみて調べている。