新潟女児殺害 小林容疑者自殺準備か、車内に練炭としちりん
新潟市西区の小学2年大桃珠生さん(7)が殺害された事件で、死体遺棄などの容疑で逮捕された小林遼容疑者(23)が14日に身柄を確保された際、車内に練炭としちりんがあったことが16日、捜査関係者への取材で分かった。
捜査本部は大桃さん殺害後、自殺を図ろうとしていた可能性もあるとみて調べを進める。
小林容疑者は14日朝、遺体発見現場や自宅などから約4キロ離れた道の駅の駐車場で任意同行を求められ、同日夜に逮捕された。
その際に乗っていた黒っぽい軽乗用車の中から、段ボールに入った練炭としちりんが見つかったという。
事件当日から逮捕される日まで「体調が悪い」などとして会社を休んでいたことが明らかになっており、任意同行を求められた際には疲れ切った様子を見せていた。
捜査本部は、小林容疑者が大桃さん殺害後、自殺を図ろうとしていた可能性もあるとみている。
ポイントになるのが練炭としちりんの入手時期。犯行前から準備していたなら、前もって自殺まで考えていた計画的な犯行だった可能性が強まる。
事件後なら、突発的な犯行とみることもできる。一方で、自殺を考えたというアピールにすぎないとみる向きもある。
また、小林容疑者が「連れ去りや遺棄に車を使った」という趣旨の供述をしていることも捜査関係者への取材で分かった。
大桃さんは連れ去られた直後に殺害されたとみられており、捜査本部は小林容疑者がその後、遺体を乗せたまま移動し、遺棄現場まで車で来た可能性があるとみている。
車内に大桃さんを乗せた痕跡がないか遺留物を調べるなどして、裏付けを進める。
遺体を線路に遺棄した理由については「列車にひかせて事故に見せかけるため」と供述していることも判明。
小林容疑者は殺害を認める供述もしており、捜査本部は殺害の痕跡を隠すために事故を装ったとみて経緯を調べる。
捜査員はこの日、小林容疑者宅前にブルーシートを張り、自宅を捜索。午後には近隣住民に聞き込みを行った。