就活面接の無断録音「公開すれば法的問題も」
就職活動で企業の採用面接を受ける際、学生が面接官とのやり取りをスマートフォンで無断録音するケースが増えている。
「聞き直して改善点を見つける」などの理由だが、「マナー違反だ」として、やめるよう指導する大学もある。
専門家からは「公開した場合、法的問題になる恐れもある」と指摘する声が出ている。
◆ネットに体験談
首都圏の大学4年男子(22)は、今年1月以降、7社の面接を受け、3社の1次面接をスマホで録音した。上着の内ポケットにスマホを入れ、面接の待合室で録音ボタンを押す。終わると会場の外で録音を停止する。録音内容は、その日のうちに聞き、気になった点をノートに書き出した。
「自分の話は要点がわかりにくいと気づき、その後の面接では結論を最初に述べ、話す時間も短くした」と話す。
学生は「ネット検索で録音の体験談が見つかり、皆やっているならと思った。ただ、後ろめたさもあり、会社側には黙っていた」と打ち明ける。
結局、録音したうちの1社の人材コンサルティング会社から3月に内定を得て就活を終えた。