草刈正雄、脱二枚目「今が一番楽しい」 主演映画「体操しようよ」9日公開!
俳優・草刈正雄(66)が7年ぶりに主演した映画「体操しようよ」(菊地健雄監督)が9日、公開される。
草刈といえば、いまも「美男子」の象徴のような存在。しかし本人は「どうすれば二枚目のレッテルを剥がせるか」に悩み続けてきた。
それが近年、コミカルな役も増え、イメージは変化。今作では不器用ながらいつも懸命な「定年シングルファーザー」を味わいある演技で見せる。
デビューから約半世紀。ようやく悩みから解き放たれ「いま一番仕事が楽くて」と俳優人生“第2章”に充実の表情を見せる。
ラジオ体操が“キーアイテム”となって話は展開するが、たかがラジオ体操ではない。
朝の体操を巡って無数に事件が起き、サスペンス的な要素まで。
主人公は人一倍、性格が良くて仕事一筋だが、さほど出世せず定年。
今後の過ごし方や地域の人々との交流もよく分からない中で老後は始まる。
資生堂のCMに始まり、角川映画の全盛期に「復活の日」「汚れた英雄」で不動の二枚目スターとなった。
「芝居の腕がないから30代になって淘汰された感じになるのも理解できた。何より二枚目と決めつけられるのが苦痛で苦痛で。いかにそのレッテルを剥がせるかが悩みでしたよ」
デビュー初期からコミカルな役も大好きだが、めったにこない。
しかし、昨年のNHK大河ドラマ「真田丸」の真田昌幸役で個性派俳優に“開眼”した。
「何十年もやっていてこんなこと起こるんだ、とびっくりですよ。でも僕なりに、この仕事に決着がついたというかね。今が一番楽しい気がしてならないですよ」。
ユーモラスに誇らしげに語る姿は、やはり格好良かった。