樋口一葉「たけくらべ」直筆原稿に2100万円
24歳で早世した明治時代の作家樋口一葉(1872〜96年)の代表作「たけくらべ」の直筆原稿が19日、東京都内でオークションに出品され、予想落札価格の1000万〜1500万円を上回る2100万円で落札された。落札者は、地方在住の個人コレクターの男性という。
競売を主催した「毎日オークション」によると、出品されたのは、400字詰め原稿用紙75枚をとじた和装本で、全文を掲載。文芸誌に発表後、別の文芸誌に再掲載するために一葉が清書したもので、借金の担保として編集者に預けていたが、一葉の没後、個人が所有していた。
1957年に東京で開かれた一葉の展覧会を機に原稿が現存していることが判明。その後、企画展などでも公開されていた。
「たけくらべ」は、吉原の遊女を姉に持つ少女の淡い恋を描いた短編小説。