中国人観光客ドタキャン…温泉旅館で相次ぐ
尖閣諸島の領有を巡る日中関係の悪化を理由に、山梨県笛吹市の石和温泉の旅館2軒で、260人の中国人観光客が宿泊をキャンセルしていたとみられることが、石和温泉旅館協同組合への取材で分かった。
同組合によると、協会に加盟する35軒の旅館のうち少なくとも2軒で、8月24日から9月5日までに、予約していた中国本土や香港からの観光客260人が、領有問題を理由にキャンセルしたとみられるという。
同組合は8月28日に各旅館に対し、日中関係悪化の影響を聞くアンケートを送り、9月3日までに11軒が回答。その中で、短期間に大量のキャンセルが相次いでいることを把握し、組合の定例会で組合員に報告した。
同組合の山下安広理事長(65)は「これからもキャンセルは増えるだろう」と予測し、「石和温泉は宿泊客の約2割が中国人観光客。あまりひどくなるなら、対応を国会議員に陳情することも考えたい」と話した。