「キハ40」ありがとう40年…JR八戸線
国鉄時代に製造され、JR八戸線(八戸―久慈、64・9キロ)を約40年にわたり走ってきたディーゼル車「キハ40系」の運行が16日、終了した。
青森県の八戸駅では見送りイベントが行われ、関係者や多くの鉄道ファンらが別れを惜しんだ。
17日からは、同線のすべての運行が新型車両「キハE130系」に切り替わる。
この日、午後2時24分発の鮫駅行きに合わせて行われたイベントには、JR社員ら関係者約60人と多くの鉄道ファンがホームに集結。
乗客には記念のタオルやポストカードなどが配られ、ファンらは八戸線を走るキハ40系の最後の姿を写真に収めていた。
定刻になると列車は警笛を鳴らし、「40年間ありがとう」などと書かれた横断幕を掲げるJR社員らに見送られながら、白煙を上げてゆっくりと出発した。
窓側の座席に座った六ヶ所村の会社員男性(42)は「新しい車両に比べ、決して乗り心地は良くないが、エンジン音や車体のデザインに味がある。また一つ、古き良き車両がなくなるのはさみしい」と語った。
八戸駅の熊谷徹哉駅長は「通勤通学など地域の足として、皆様に約40年間親しまれてきた。本当にお疲れさまと言いたい」と話した。
八戸線のキハ40系は、国鉄時代の1978年1月に導入された。
現在運行されている23両はすべて廃車となり、17日からは、同じディーゼル車で冷暖房を備えた新型車両18両に置き換わる。