出席者の3倍も…知事パーティー券、大量に販売
山口県の村岡知事の資金管理団体「政友会」が昨年開いた政治資金パーティーで、会場の収容人数を大幅に超える枚数のパーティー券を販売していたことが分かった。
政治資金規正法では、パーティー券代は講演や飲食などへの対価とみなされるが、出席者の3倍以上を販売した会場もあり、識者は「実質的な寄付にあたり、法の趣旨に反する」と指摘している。
パーティーは今年2月の知事選を控えた昨年9〜12月、山口、岩国、下関、宇部、周南各市の計5会場で開催。1枚1万円で販売し、パーティー券収入は計約3581万円に上る。
今年11月に公開された政友会の昨年分の政治資金収支報告書などによると、会場の収容人数を超えていたのは岩国、周南、山口の3会場。岩国会場では定員(500人)を6割以上オーバーする810人分を販売した上、実際の出席者は約250人だった。
周南会場でも定員(400人)を大きく超える632人分を販売。山口会場の販売枚数は901人分で、定員(800人)を約100人上回った。
5会場の開催事業費は案内状の印刷費や会場の使用料など計約301万円。収益の割合を示す「利益率」は91・59%に上った。収支報告書によると、政友会や、同会から知事の後援会を通して昨年12月、計2200万円が知事個人に寄付された。
総務省政治資金課によると、政治資金規正法で「パーティー券の代金はパーティーへの参加の対価」と規定しており、法は購入者の出席を前提としている。
村岡知事の事務所は読売新聞の取材に「出席者が会場の定員を超えても立ち見で対応できる。出席するかどうかは購入者の判断だ」と説明。村岡知事も取材に対し、「政治資金規正法にのっとって適切に開催している」と書面で回答した。
政治資金オンブズマン共同代表の上脇博之・神戸学院大教授(憲法学)は「定員を上回る券を販売することは対価以上の収入を得ようとする意図が明白で、実質的な寄付集めだ」と指摘。「欠席者に販売した分は寄付として処理するべきで、報告書の記載方法にも疑問が残る」としている。
政治資金規正法では、パーティー券代は講演や飲食などへの対価とみなされるが、出席者の3倍以上を販売した会場もあり、識者は「実質的な寄付にあたり、法の趣旨に反する」と指摘している。
パーティーは今年2月の知事選を控えた昨年9〜12月、山口、岩国、下関、宇部、周南各市の計5会場で開催。1枚1万円で販売し、パーティー券収入は計約3581万円に上る。
今年11月に公開された政友会の昨年分の政治資金収支報告書などによると、会場の収容人数を超えていたのは岩国、周南、山口の3会場。岩国会場では定員(500人)を6割以上オーバーする810人分を販売した上、実際の出席者は約250人だった。
周南会場でも定員(400人)を大きく超える632人分を販売。山口会場の販売枚数は901人分で、定員(800人)を約100人上回った。
5会場の開催事業費は案内状の印刷費や会場の使用料など計約301万円。収益の割合を示す「利益率」は91・59%に上った。収支報告書によると、政友会や、同会から知事の後援会を通して昨年12月、計2200万円が知事個人に寄付された。
総務省政治資金課によると、政治資金規正法で「パーティー券の代金はパーティーへの参加の対価」と規定しており、法は購入者の出席を前提としている。
村岡知事の事務所は読売新聞の取材に「出席者が会場の定員を超えても立ち見で対応できる。出席するかどうかは購入者の判断だ」と説明。村岡知事も取材に対し、「政治資金規正法にのっとって適切に開催している」と書面で回答した。
政治資金オンブズマン共同代表の上脇博之・神戸学院大教授(憲法学)は「定員を上回る券を販売することは対価以上の収入を得ようとする意図が明白で、実質的な寄付集めだ」と指摘。「欠席者に販売した分は寄付として処理するべきで、報告書の記載方法にも疑問が残る」としている。