日本初・氷河の発見
5日、新聞などで日本初の氷河の発見が報じられた。
立山カルデラ砂防博物館が2009年〜11年にかけて立山・剱岳で行った調査を著した論文が、日本雪氷学界に認められたとのこと。
立山・剱岳には万年雪が多く存在する。
それが氷河と認められるためには、大きな氷の塊が継続的に動いていることが証明されなければならない。
同博物館は御前(ごぜん)沢、三ノ窓雪渓、小窓雪渓の3つの谷でGPSなどを用いてこれを証明。
氷河の存在を確認した。
どうして立山・剱岳に氷河が存在するのか。
そもそも日本海側は、世界でも有数の豪雪地帯である。
幅の広い日本海を経た北西風の吹きつける新潟・富山・長野県境付近は降雪が非常に多く、標高の高さも手伝って立山・剱岳を含む黒部峡谷の積雪量は凄まじい。
春になると、除雪の終わった道路の脇に高さ20mの雪の壁「雪の大谷」が登場する黒部・立山アルペンルートの室堂付近の様子は有名。
このように厚い積雪の底で、密度を増した大きな氷塊がゆっくりと流れていたのだ。
御前沢は、夏なら比較的登りやすい立山雄山の山頂から、その姿を目にすることができるという。
登山の機会があればぜひ見てみたい。
三ノ窓雪渓、小窓雪渓へはさらに山の奥へ進む必要があるが、ある程度の雪山経験があれば「氷河の上」を歩くことも可能だ。
2012年4月9日 21時57分
http://www.tenkinews.net/blogs/002/2012/04/post_267.html