サルが餌減量でストライキ?大分・高崎山自然動物園
野生ニホンザルの餌付けで知られる大分市の高崎山自然動物園で、餌をやる寄せ場にサルが1匹もいない時間帯が増えている。出生数を調整しようと餌の量を年々減らしてきた園側に対抗し、山奥に引きこもるストライキ作戦に出た格好。
一方で、無料開放日の17日は姿を現し、「顔を立ててくれたのか」と職員はほっとした様子だった。
園は、山周辺の農作物を荒らすサルに餌付けをし観光地化させた施設。
今はB群(約640匹)とC群(約590匹)が山奥で生息し、主にC群が午前、B群が午後に寄せ場に姿を見せていた。
園が800匹程度まで抑制しようと餌の量を減らしていくと、数年前からB群の滞在時間が短くなり、最近は月に数日姿を見せないことも。
ある職員は「夏から秋にかけては山の実りを選んだり、山の外で餌を確保したりして、寄せ場に頼る必要がなくなった」と話す。
力を強めたB群が山の餌が少ない冬場に寄せ場を占拠するようになった結果、遠慮したC群が姿を見せない日が増えた。今年9月には20日間も現れなかった。
無料開放日の17日、園はサルとの記念撮影などさまざまなイベントを用意。
結局C群は出てこなかったが、午後1時前にB群が姿を見せ、待機していた大勢の市民や観光客から歓声が上がった。
園はC群が遠慮しないような対策を講じているとし、「この冬もB群が寄せ場を陣取るはずなので、来園していただきたい」と呼び掛けている。