国内最後のヘラジカ死ぬ
川崎市幸区の市立夢見ケ崎動物公園は8日、シベリアヘラジカの「ポロウ」(雌、15歳)が7日に死んだと発表した。
同種のシカとしては国内で飼育されてきた最後の1頭だったという。
人間の年齢では約70歳に当たり、死因は足のけがや高齢による体力の衰えとみられる。
シベリアヘラジカは中国北部やロシアなどに幅広く生息。
同園は川崎と友好都市の中国遼寧省・瀋陽から1985年、2頭を譲り受けて飼育。
2001年にはポロウの出産に立ち会った職員5人がオウム病に集団感染し発症し、胎盤から病原体「オウム病クラミジア」が検出された。
口蹄疫の流行などの影響もあり家畜伝染病予防法で輸入が制限されたため、ポロウが最後の1頭となっていた。