山尾議員の目に涙「1人で宿泊」不倫否定も質問拒否
妻子ある9歳年下の弁護士との「ダブル不倫疑惑」を週刊文春に報じられた民進党の山尾志桜里衆院議員(43)は7日夜、大島敦幹事長に離党届を提出した。
山尾氏は、幹事長内示を受けた今月2日、「週刊文春」に、倉持氏と都内のホテルに別々に入る様子などをキャッチされたが「男女の関係はありません」と明言。
ホテルにも「私1人で宿泊した」と述べたが、「誤解を生じさせるような行動で、さまざまな方にご迷惑をかけた」ことを、離党の理由に挙げた。
倉持氏は「政策ブレーン」で、頻繁にコミュニケーションを取っていたと主張。
打ち合わせは2人の場合もあり「弁護士のご自宅の場合もあった」といい、信頼の強さをうかがわせた。
「これまで離党を考えたことは1度もない」とした上で、「臨時国会、国会論戦の場に今回の混乱を持ち込むのは、さらに迷惑をかける」と説明。
自身を幹事長に抜てきしようとした前原氏にも「水を差す形となった」と謝罪。何度も唇をかみしめ、目にはうっすら涙も浮かんだ。
約6分間、文面を読み上げた後は、質疑に応じず退室。舌鋒の鋭さと発信力を売りに、「民進党のジャンヌ・ダルク」と呼ばれた姿はなかった。
検事出身ながら立証責任を果たさず、「逃げるんですか」と報道陣の罵声が飛ぶ中、山尾氏は表情ひとつ変えず車に乗り込んだ。
党関係者によると、山尾氏は、一貫して文春の報道内容を否定。幹事長や代表代行などへの起用が見送られた際も、「どうしてこうなってしまったのか教えてほしい」と周辺に相談するなど、危機感は薄かったという。
「攻めには強くても、守りは弱かった」(与党関係者)との指摘もあり、脇の甘さが今回の事態を招いたともいえる。
船出直後の前原執行部にダメージを与えた山尾氏をかばう声は党内にほとんどなく、「自業自得」と突き放す声も。
離党届は提出しても、今後は説明責任が問われる。