地下鉄サリン「ただただ後悔」運転手役の受刑者
地下鉄サリン事件で運転手役を務め、無期懲役で服役中の教団元幹部・杉本繁郎受刑者(58)が今月、事件を振り返って「今の私の思いは、ただただ後悔のみ」などと心情を吐露した2通の手紙を読売新聞に寄せた。
杉本受刑者は地下鉄サリン事件で、日比谷線でサリンを散布した小池(旧姓・林)泰男死刑囚(60)を車で上野駅まで送った。
2000年7月に1審・東京地裁で無期懲役判決を受け、09年に最高裁で確定した。
杉本受刑者は「何故なぜあのような組織に入り、何故あのような人物を師と仰ぎ帰依してしまったのか、当時の私自身のことが全く理解できません」と記した。
被害者には「申し訳ない思いを表現する言葉がみつかりません。私の言葉は被害者の方々にはあまりにも軽いだろうから」などとし、活動を続ける教団については「信仰の自由は守られるべきだが、教団への入信は正常な精神の崩壊を意味するので一人でも多く脱会してほしい」と訴えた。