「空飛ぶクルマ」20年代実用化、カギは電動化
プロペラなど動力の電動化は空飛ぶクルマのカギとなる技術で、海外勢との開発競争が激しくなる中、民間の取り組みを後押しする。
経済産業省が19年度当初予算の概算要求で、空飛ぶクルマに使われるバッテリーの開発費に対し、一部補助を盛り込む方向で調整している。国内の電池メーカーの利用を想定している。
空飛ぶクルマはドローン(小型無人機)や電気自動車の技術を応用し、電動で複数のプロペラを回転させて垂直に離着陸し、時速100〜200キロ前後で飛行することが想定されている。
実用化には軽くて出力の高いバッテリーが不可欠で、少なくとも現行の電気自動車の数倍の水準に出力を引き上げる必要があるとされる。
7月には宇宙航空研究開発機構(JAXA)が中心となり、航空機の電動化を実現するための共同事業体が発足した。メーカーでは日立製作所や三菱電機などが参加する。
航空機の電動化技術は、空飛ぶクルマへの応用も期待されている。