14年58人死亡の御嶽山頂に遺族ら初めて慰霊登山
2014年9月27日の噴火で58人が死亡、5人が行方不明となった長野、岐阜両県の御嶽山(3067メートル)で、噴火から4年を前に犠牲者の遺族らが26日、慰霊登山をした。
麓の長野県木曽町が午前10時半に山頂付近の登山道の規制を解除し、噴火災害後初めて山頂に立った。
遺族らは山頂で慰霊式を行い犠牲者に黙とうをささげた。
「この悲劇を風化させることは許されません」と記された慰霊碑も新たに設置された。
御嶽山では犠牲者の多くが山頂周辺で見つかったが、噴火後は立ち入りが規制されていた。
木曽町は約90人が避難できるシェルターや登山者に情報を伝える屋外スピーカーを設置するなど安全策を強化し、規制解除が可能と判断した。
御嶽山は噴火警戒レベルが最も低い1の状態で噴火し、犠牲者数は戦後最悪となった。
一部の遺族らは、噴火直前に火山性地震が増えていたのに噴火警戒レベルの引き上げを怠ったなどとして、国と長野県に損害賠償を求めて提訴し、長野地裁松本支部で係争中。