総務省は２２日、携帯電話の契約を巡るトラブルを防ぐため、消費者保護のルール強化について検討を始めた。不要な通信プランを勧める販売店の取り締まりや、待ち時間の短縮など、具体的な改善策を検討する。

総務省の有識者会議「消費者保護ルールの検証に関するワーキンググループ」（主査＝新美育文・明大教授）が２２日、初会合を開いた。携帯ショップなどの販売店に対しては、高齢者などに必要のない大容量のデータ通信プランを勧めるなど、強引な営業手法への批判がある。契約の際の待ち時間の長さなども問題になっている。

会議に出席した有識者からは、「現場のスタッフも、新しい料金プランを理解するのに精いっぱいだ。内容を理解して利用者に勧めているのか検証が必要だ」（慶大大学院の黒坂達也特任准教授）などの指摘が出た。

総務省などによると、２０１７年度の携帯大手３社に対する苦情相談のうち、心当たりのない請求など「通信料金の支払い」が２４・５％と最多を占めた。