100年ぶり再調査、「舎利容器」は国内最古級
奈良県葛城市の当麻寺で、西塔(国宝)の心柱の最上部に納められている舎利容器が約100年ぶりに取り出され、再調査の結果、飛鳥時代後半(7世紀後半)に作られた可能性が高いことが分かった。
入れ子状の3重になった舎利容器としては、国内最古級という。
奈良国立博物館(奈良市)などが14日、発表した。
舎利容器は金銅製(直径10センチ、高さ9センチ)、銀製(同3センチ、同3センチ)、金製(同1・4センチ、同1・2センチ)の三つで、中に仏舎利(仏陀の遺骨かその代替品)などが納められていた。
3重の舎利容器は、法隆寺五重塔(奈良県)など他に飛鳥時代後半の3例しかないことなどから、同時期の制作と推定した。
1914年の西塔の修理時に見つかり、元に戻されたが、年代は特定されていなかった。