不明の2発、演習場内に着弾…誤った方向に発射
滋賀県高島市の陸上自衛隊饗庭野演習場で14日、迫撃砲の射撃訓練中にりゅう弾が敷地境界付近に落ち、国道脇の乗用車の窓ガラスが割れた事故は、隊員が射撃方向を誤った人為ミスの可能性のあることが、陸自の調査でわかった。陸自は射撃前に複数の隊員で行う確認に問題がなかったかも含めて調べている。
陸自によると、信太山駐屯地(大阪府)所属の第37普通科連隊迫撃砲小隊の第1分隊と第2分隊が14日午後1時15分からそれぞれ射撃訓練を開始。第2分隊は計12発を発射し、このうち3発目が目標地域の北約1キロの敷地境界付近に着弾し、事故が起きた。
射撃は真西に向けて撃つことになっていたが、隊員らは噴煙を見て、りゅう弾が西北に着弾したことに気づき、射撃方向を修正したところ、4発目以降は目標地域内に収まったという。訓練では、目標地点に着弾するよう射撃前に複数の隊員で方向などを確認することになっている。
3発目の着弾場所について、陸自は演習場敷地内と断定した。敷地の境界を走る国道から分かれた敷地内の舗装道路上で、乗用車が止まっていた場所からは約40メートル離れている。敷地の内外を隔てるフェンスなどはないという。
また3発目と同様、1発目と2発目も誤った方向に発射されたとみられ、どこに着弾したかわかっていなかったが、15日午前、敷地内で見つかった。