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武田巨額買収 新薬開発で成長戦略描けるか

巨額買収の成否は、成長戦略を実現できるかどうかにかかっている。
武田薬品工業によるアイルランド製薬大手「シャイアー」買収が、両社の臨時株主総会で承認された。日本企業として初めて、売上高で世界10位以内に入る巨大製薬会社が、年明けにも誕生する。

買収額は460億ポンド(約6・5兆円)に上り、日本企業による海外企業の買収としては過去最高額となる。新薬の開発には巨額の資金が必要で、規模拡大によって研究開発を強化する狙いだろう。

シャイアーは血液や免疫などの希少疾患、神経疾患の治療薬に強みを持つ。特に、希少疾患はライバルが少なく、比較的高い利益を見込めるとされている。買収で生まれた経営余力があるうちに新たな収益の柱となる新薬を生み出し、激化する国際競争を勝ち残れるよう期待したい。

新薬開発の成功率は3万分の1とも言われ、開発に10年以上かかることが珍しくない。このため、欧米では、有望な新薬候補を持つ他社を買収する例が多い。武田はヒット商品となる新薬に恵まれず、収益力が低下していた。このままでは欧米勢との差は開く一方だ。そんな危機感が決断を後押ししたのではないか。

武田はシャイアーの買収後、研究開発費を年4000億円超に拡大させる方針だが、それでも欧米の大手に比べると見劣りするという。開発体制の強化が課題だ。
買収には大きなリスクが伴うことも忘れてはならない。手続きが完了すれば、有利子負債から手元資金を差し引いた純有利子負債は5・4兆円と、買収前の約8倍に膨らむ見通しだ。

創業家の一部は「リスクが大きすぎる」と買収に反対した。武田の株価は年初から4割以上も下落しており、財務悪化の懸念を払拭できるかがカギになる。
近年、日本企業によるM&A(合併・買収)が思うような成果を上げられず、巨額の損失処理を迫られるケースが増えている。その点は気がかりである。
焦点は、「のれん」と呼ばれる会計上の資産だ。今回のように買収額が大きいと、買収先の純資産との差額(のれん)も膨らむ。これらは、買収先の業績が悪化すれば、損失の計上が必要となる。

東芝の経営危機も「のれん」の減損が引き金だった。
大幅な損失を避けるには、シャイアーが順調に利益を出していくことが欠かせない。武田の経営管理能力が問われよう。

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ブルーロマンス・ファーマシー

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