発射方角誤り、安全怠る 迫撃砲弾落下、通報遅れも
陸上自衛隊は18日、饗庭野演習場(滋賀県高島市)から発射された81ミリ迫撃砲弾が隣接する国道付近に落下、民間の乗用車を破損した11月の事故で、射撃実施部隊の分隊長が誤った方角の数値を照準器に入力するよう指示し、射場指揮官が安全管理義務を怠るなど、複数の原因が重なったとする調査結果を公表した。
連絡体制が不十分だったため、市長への通報が遅れたとも説明した。
岩屋毅防衛相は同日、記者会見で改めて陳謝し「国民に安心してもらえるよう安全管理に万全を期したい」と述べた。
山崎幸二陸上幕僚長も記者団の取材に「被害に遭われた方に心からおわび申し上げる。関係する自治体への通報が遅れたことについても遺憾に思っている」と話した。
陸自は第37普通科連隊(大阪府和泉市)に所属する射場指揮官の1等陸尉を停職8日に、方角を誤った分隊長や適切に通報しなかった担当者を減給30分の1(1カ月)とするなど、幹部ら14人を懲戒処分とした。他5人も訓戒などの処分。
陸自によると、<1>射場指揮官らが配置に就く前に射撃の準備を開始<2>分隊長が思い違いで本来の方角から22・5度北に撃つよう指示<3>安全確認を怠ったまま発射−するミスを重ねた。さらに<4>1、2発目の着弾地を確認できないまま音の大きさから距離が近いと判断。
200メートル距離を延ばして3発目を発射し、国道近くに落下させた。
山崎陸幕長は事故後に中止していた饗庭野演習場での実弾を使った訓練と、全国的な81ミリ迫撃砲の使用について「饗庭野周辺の自治体に現在の状況を報告し、理解を得た後、再開のめどをたてていきたい」と述べた。
事故は11月14日午後1時20分ごろ発生。落下で破片が飛び散り、約40メートル先の車の窓ガラスを割るなどした。乗っていた男性にけがはなかった。
演習場を管理する陸自今津駐屯地(高島市)は市との間で速やかに通報する覚書を結んでいたが、市長に連絡したのは事故の約4時間後だった。
連絡体制が不十分だったため、市長への通報が遅れたとも説明した。
岩屋毅防衛相は同日、記者会見で改めて陳謝し「国民に安心してもらえるよう安全管理に万全を期したい」と述べた。
山崎幸二陸上幕僚長も記者団の取材に「被害に遭われた方に心からおわび申し上げる。関係する自治体への通報が遅れたことについても遺憾に思っている」と話した。
陸自は第37普通科連隊(大阪府和泉市)に所属する射場指揮官の1等陸尉を停職8日に、方角を誤った分隊長や適切に通報しなかった担当者を減給30分の1(1カ月)とするなど、幹部ら14人を懲戒処分とした。他5人も訓戒などの処分。
陸自によると、<1>射場指揮官らが配置に就く前に射撃の準備を開始<2>分隊長が思い違いで本来の方角から22・5度北に撃つよう指示<3>安全確認を怠ったまま発射−するミスを重ねた。さらに<4>1、2発目の着弾地を確認できないまま音の大きさから距離が近いと判断。
200メートル距離を延ばして3発目を発射し、国道近くに落下させた。
山崎陸幕長は事故後に中止していた饗庭野演習場での実弾を使った訓練と、全国的な81ミリ迫撃砲の使用について「饗庭野周辺の自治体に現在の状況を報告し、理解を得た後、再開のめどをたてていきたい」と述べた。
事故は11月14日午後1時20分ごろ発生。落下で破片が飛び散り、約40メートル先の車の窓ガラスを割るなどした。乗っていた男性にけがはなかった。
演習場を管理する陸自今津駐屯地(高島市)は市との間で速やかに通報する覚書を結んでいたが、市長に連絡したのは事故の約4時間後だった。