小惑星に水含む鉱物確認…地球の水の起源解明も
探査機はやぶさ2が到着した小惑星リュウグウと同型の小惑星の多くに、水を含む鉱物があることを確かめたと、神戸大や宇宙航空研究開発機構(JAXA)などのグループが発表した。
地球の水がどこからもたらされたかの解明につながるといい、研究内容が17日、日本天文学会の専門誌に掲載された。
小惑星は太陽系初期の状態を残している。水を含むとみられるものも多く、地球の水の起源として有力視されている。
グループは、2011年に運用を終えた赤外線天文衛星「あかり」が観測した、火星と木星の間にある小惑星のうち、リュウグウと同タイプの22個から届く光のデータを解析。うち17個から、水を含んだ鉱物に特徴的な波長を検出した。
小惑星ごとに水量の違いがあり、太陽などによる加熱で脱水した可能性が考えられるという。
リュウグウには当初、水の存在が期待されたが、その後の観測で水はほとんどないとわかった。脱水で水が失われたとの見方があり、今回の解析結果ともつじつまが合う。