フラッシュオーバー現象?消火作業中に犠牲か
22日午前7時頃、秋田県能代市富町、武田安一さん(94)方から出火、木造2階住宅兼店舗、隣接する住宅など計4棟を全焼し、約6時間半後に鎮火した。
武田さん方の焼け跡付近で、消火作業に当たっていた消防士とみられる2人の遺体が見つかった。
能代山本広域市町村圏組合消防本部は同日夕に記者会見し、室内の局所的な火災が数秒〜数十秒のごく短時間に拡大する「フラッシュオーバー」現象が発生した可能性が高いと説明。
遺体の2人は、能代消防署の藤田大志だいし・消防士長(32)と佐藤翔・消防副士長(26)だとし、2人が「殉職した」と発表した。
県警も、遺体がこの2人だとみて、司法解剖して身元を確認する。
同消防本部によると、藤田さんと佐藤さんは午前7時10分頃、40歳代の上司と計3人で武田さん方に進入。
同25分頃までに、逃げ遅れていた武田さんと家族の女性を避難させた。
この時点では、火の勢いはそれほど強くなく、視界も悪くなかったため、藤田さんと佐藤さんが室内に残って放水を始めたが、突如、猛烈な火の手が上がったという。