２６日未明、神奈川県相模原市の障害者福祉施設に男が侵入し、入居者ら４５人が刺された。このうち１９人が死亡、２６人が重軽傷を負った。
男は施設の元職員とみられ「辞めさせられて恨みがあった」と話しているという。

警察によると２６日午前２時４５分頃、相模原市緑区千木良にある障害者福祉施設「津久井やまゆり園」から「ナイフを持った男が来ている」と１１０番通報があった。
消防によると入居者ら４５人が刺され、このうち１８歳から７０歳の男女１９人が死亡、２６人が重軽傷を負っている。

事件発生当初は救急車やパトカーなど５０台以上が出動して騒然としていたが、７時間以上が経過した午前１０時現在、やや落ち着きを取り戻している。

息子が入居している人「（血は）ベタッと靴の痕、すべった痕もあるし点々の所もある。（Ｑ．血が壁一体に広がっている状況）壁というより床。怒りはありますね。障害者は無抵抗だから無抵抗の者を襲うのはどうかしている」

事件直後に、元職員と名乗る植松聖容疑者（２６）が車で警察署に出頭し、殺人未遂などの疑いで逮捕された。
捜査関係者によると、植松容疑者は出頭時に「やつをやった」と話し、持っていたカバンには血の付いた刃物など複数の刃物が入っていたという。

居住棟１階のガラスが割れ近くにはハンマーが落ちていたということで、警察は植松容疑者が窓ガラスを割って侵入し入居者を刺したと見ている。
捜査関係者によると、植松容疑者は止めに入った職員を縛って部屋の鍵を奪って次々と入居者を刺したという。

植松容疑者を知る人「性格的に言うと今時めずらしい、いい青年。ちゃんと挨拶できるし、ニコニコしてるし、話せば分かるし。クビになったという話はうわさで聞いたけど。患者さんに暴力をふるったみたいな話はちらっと聞いた」

植松容疑者は逮捕後の調べに対し「ナイフで刺したことは間違いない」と容疑を認めた上で、「施設を辞めさせられて恨んでいた」と話しているということで、警察は詳しい動機などについて調べている。