マダニ感染症でチーター死ぬ…動物の前例なし
広島市安佐動物公園は18日、チーター2頭がマダニを介してうつるウイルス性の「重症熱性血小板減少症候群」(SFTS)を発症、死んだと発表した。
野生動物の多くはこのウイルスに感染しているが、ほとんど発症しないとされる。
厚生労働省によると、SFTSウイルスで動物が死んだ事例の報告はないという。
2頭は雌のサクラ(7歳)と雄のアーサー(6歳)。サクラは7月4日、アーサーは同月30日に死んだ。2頭とも同じおりで飼育されていた。
血液検査で白血球が減少していたほか、解剖で消化器からの出血が確認されたため、同園が麻布大などに検査を依頼したところ、2頭ともSFTSを発症していたことが判明。
止血作用がある血小板が減少し、出血が重篤化したと考えられるという。
別に飼育する2頭のチーターは現時点で健康状態は良好といい、同園はマダニ駆除剤を散布する。