九大図書館の蔵書78冊がごみに、裁断し電子化か
九州大学伊都キャンパス(福岡市)のごみ捨て場に、大学付属図書館の蔵書78冊がごみ袋に入れて捨てられていたことが20日、同図書館への取材で分かった。
大半は理科系の講義で使う教科書類。うち36冊が裁断されており、図書館側は学生が盗んだ本をばらばらにしてスキャンし、電子書籍化した可能性があるとみて調査している。
ほかに約100冊の所在が分からなくなっており、学内調査終了後に警察に被害届を出すことを検討するという。
図書館側によると、清掃員が3月26日にキャンパス内にある学生寮のごみ捨て場で、衣類などと一緒に袋に入った状態で見つけた。
ほとんどが同キャンパスにある伊都図書館2階で貸し出されていた。
いずれも盗難防止のための磁気テープがはがされており、館内から無断で持ち出すためとみられるという。
裁断された36冊と付属CDが抜き取られた3冊の計39冊の被害総額は約10万700円相当。
付属図書館の宮本一夫館長(60)は「学生による犯行の可能性が高い。犯罪行為だということを認識してほしい」と厳しく指摘した。