上島竜兵さん死去後の「自宅前中継」、厚労省も問題視 一部メディアに向け「再度の注意喚起」
厚生労働省は2022年5月11日、お笑いトリオ「ダチョウ倶楽部」の上島竜兵さんの訃報に関して、WHOの「自殺報道ガイドライン」に反した報道が行われているとして、改めて注意喚起した。
同省の発表では、「自殺で亡くなった方の自宅前等から中継を行う」など、具体的な例を挙げながら、そうした報道を控えるよう呼びかけている。
■「一部の報道機関でこれに反する報道が行われている」
上島さんが亡くなった11日には、一部のテレビ局が東京・中野区にある上島さんの自宅マンション前から中継を行った。
東京・新宿区にある上島さんの所属事務所前からの中継を行っていた局もあった。
こうした状況を踏まえ、厚生労働省は同日夜にツイッターで以下のように伝えた。
「本日、各報道機関に対し、WHO自殺報道ガイドラインに準じた報道を実施するよう要請を行いましたが、一部の報道機関でこれに反する報道が行われているため、あらためて要請を行いました」
あわせて公開された、報道関係者へ宛てた要請文には、赤字で「再度の注意喚起」とある。その中では、今回の訃報に際して、ガイドラインに反する以下のような報道・放送があったと具体例を挙げた。
・自殺の「手段」を報じる
・自殺で亡くなった方の自宅前等から中継を行う
・自殺で亡くなった場所(自宅)の写真や動画を掲載する
・街頭インタビューで、市民のリアクションを伝える
そのうえで、こうした報道は自殺リスクを高める可能性があるとして、改めて報道機関に対してガイドラインを徹底するよう呼び掛けている。