「朝も夜も売春、売上全てホストに」依存させ→売春させ→貢がせる…“居場所”ない若年女性を狙う悪質ホストの手口
男はどのようにして女性客を追い詰めていったのか。同じような被害に遭った女性が卑劣な手口を証言しました。
秋葉拓也容疑者(27)。東京・歌舞伎町で働いていた“元ホスト”です。2021年、20代の女性を台東区のソープランドで働かせ、売春させた疑いがもたれています。
秋葉容疑者「早く金作ってこい」
秋葉容疑者は女性に飲食代など、約1000万円の“ツケ”があるとして、福島や沖縄など1都5県のソープランドに“出稼ぎ”させ、売り上げの大半を受け取っていたということです。
秋葉容疑者「ナンバーワンになるために売り上げを上げたかった」
こう容疑を認めているという秋葉容疑者。他にも秋葉容疑者に依頼され女性をソープに紹介したスカウトの宇田川直人容疑者(27)や、女性が働いていたソープランドの店長ら、合わせて22人が逮捕されています。
秋葉容疑者「ソープ断るなら、もっときつい仕事させるぞ」
なぜ女性は従ってしまったのか?同じような被害を受けた女性が、その実態を証言しました。
親から虐待を受け、家に“居場所がなかった”という女性。ホストクラブに初めて行ったのは18歳の時でした。
被害を受けた女性(20代)「夜の街をさまよっていた時に声をかけられた。店に入ると『おかえり』みたいに言ってくれて、自然と気づいたら何百万円という(ツケが)」
ホストの言葉にそそのかされ、未成年だったにも関わらず、高額のボトルを入れられたことも。次第にツケがたまり、気が付くと貢ぐための売春先を紹介されたといいます。
被害を受けた女性(20代)「売春の仕事が入ってきたら朝でも夜でも行く生活をしていた。売り上げを全て彼にその日の夜に貢ぐっていう仕組みで行っていたから、寝られないしフラフラみたいな、体重も減っちゃったし、それに対して体重減ったことも、ホストは『可愛くなったね』って」
体も心もすり減り、一時は死を考えるほどに追い詰められていきました。
被害を受けた女性(20代)「自分の名前や住所も書かされ、契約書を書かされてるし、録音されてるし、携帯は彼のものだし、ここから逃げられないって思っていた。本当に自分どうなっちゃうんだろうって思って、次の(売春相手の)お客さんが殺してくれたらいいのにって思っていた」
女性は支援団体とつながり、なんとか逃れることができましたが、同じような境遇で自殺した友人もいたといいます。
被害を受けた女性(20代)「死んだ子がいることをホストは“売り”にしていたり、なんとも思ってないだろうなって」
その上で「居場所のない若い女性が狙われている」と警鐘を鳴らします。
被害を受けた女性(20代)「ホストってマダムが行く所から、若年層を狙う所に移行している中で、ホストにはまる女の子って生きづらさを抱えている子が多い。ある意味依存だし、そこ(ホストクラブ)しか居場所がない社会は変わってほしい」
今回の事件は氷山の一角に過ぎないとみられ、警視庁は被害に遭ったら「警察や自治体の専門機関に相談してほしい」としています。