サハラ砂漠で発見の隕石、44億年前に火星から飛来か
北アフリカのサハラ砂漠で2011年に見つかった隕石が約44億年前に火星で形成されたものであるとする米仏地質学者らによる研究報告が20日の英科学誌ネイチャー(Nature)で発表された。
モロッコ南部で見つかった隕石は直径40ミリ、重量84グラムで、見つかったアフリカ北西部(North West Africa)の頭文字をとって「NWA 7533」と名付けられた。
米フロリダ州立大学(Florida State University)のムニール・フマユーン(Munir Humayun)教授によると、隕石の内部には鉱物のジルコンがあり、そこにはウランの形跡を確認することができた。
このウランの崩壊について詳しく調査することで隕石の形成年代を44億年前と特定できたのだという。
「NWA 7533」が見つかった地域からは、少なくとも3つの隕石がみつかっており、そのすべてが火星から飛来したものと考えられている。
小惑星による衝突の衝撃で砕け散った火星表面のかけらが隕石となって宇宙空間を漂流し、最終的に地球大気圏へと突入して地表に落下したものとみられている。