ウクライナ大統領 市民に抗戦呼びかけ 希望者全員に武器提供へ
ウクライナのゼレンスキー大統領は24日、自国を防衛する意向がある希望者全員に武器を提供する方針を示した。
ロシアの侵攻を受けて演説し「国民もまた強力な軍隊だ。軍は支援を必要としており、軍との連帯は国家の柱だ」と訴えた。
さらに「国家の未来は全ての市民にかかっている。戦闘経験があり、国の防衛に関われる人は来なくてはいけない」と強調した。
ウクライナでは19日にキエフ郊外で「地域防衛隊」の軍事訓練を報道陣に公開したばかり。
ロシア軍の侵攻を想定したもので、年齢、職業、性別も違う市民の有志が木製の小銃などを構える姿が各国メディアで報じられた。
もちろん軍事経験のない市民も参加している。非常事態宣言が発令される以前から一般市民がエアガンや銃をかたどった木片などを使って射撃訓練を行ってきており、それも全て祖国と家族を守るためだ。
クレバ外相はこの日、ツイッターで「これは侵略戦争だ。ウクライナは自国を守り、勝利する」と宣言。
ウクライナはロシアとの外交関係を断絶したことを表明し、全土に戒厳令を発令。複数の民間人が死亡したとみられる。
《首都キエフで住民スーパーに殺到》
キエフではこの日、早朝から多数の車両が行き交い、スーツケースを持った人々の姿が見られた。
スーパーには食料を求め人々が殺到し、現金自動預払機(ATM)にも長蛇の列ができた。
ウクライナ東部ハリコフに住む女性(41)は「未明に爆発のような音がして目が覚めた。今まで聞いたことがない」。
リビウの英語教師マリアナ・クズメンコさん(44)は「サイレンがずっと鳴っている」とおびえた様子で語った。