宮台真司さん襲撃事件、容疑者自宅で死亡後に届いたナイフ発見 事件後に再計画していたか
東京都八王子市の東京都立大南大沢キャンパスで昨年11月、教授の社会学者宮台真司さん(63)が襲われた事件で、容疑者とみられる死亡した無職の男(41=相模原市)の自宅から未開封の箱に入ったナイフが見つかっていたことが2日、捜査関係者への取材で分かった。
男が事件後に購入したとみられ、警視庁捜査1課は再び事件を計画した可能性があるとみている。
捜査関係者によると、ナイフについて、同居する両親は心当たりはないと話している。
男は事件後の昨年12月上旬、母親から3万円を受け取っており、インターネットで注文したとみられる。
男が自宅で首をつって死亡しているのが発見されたのは同17日で、その後、ナイフが届いた。
自宅からは、おのと包丁が入った袋や、宮台さんが共著者の書籍1冊も押収された。おのと包丁に血痕はなかった。
目撃情報などから、宮台さんは柄の長いもので襲われた疑いがあり、おのが凶器だとしても矛盾はないことから、現場に持ち込まれた可能性がある。
書籍は父親が購入したもので、男が読んだかどうかは不明という。
捜査1課は昨年12月12日、宮台さんを襲った疑いがある男の画像を公開。
母親は「(男は)12日ごろから食事を取らないなど様子がおかしくなった」と説明。
男は12日以降、普段使っていたノートパソコンを処分しており、事件当日に着ていたとみられる服もこの時期に捨てた疑いがある。
両親は先月27日に警視庁が追加で公開した画像を見て「息子に違いないとほぼ確信したが、犯人でないと思いたい気持ちが強かった」と話している。
宮台さんは昨年11月29日、講義を終えて1人で歩道を歩いていた際、男に襲われ、全身を切られて重傷を負った。