高橋光夢容疑者のXより

歌舞伎町の新宿東宝ビル周辺、通称“トー横”にたむろしている男が、女子小学生をホテルに連れ込んだ容疑で逮捕された。この数年トー横では一斉補導が続いてきたが、今も家出少女たちが徘徊し、「大人になれないキッズ」の“餌食”になっているという。男の知人が最近のトー横事情を語る。

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9月18日、未成年者誘拐の疑いで警視庁に逮捕されたのは高橋光夢容疑者（23）。今月15日から翌日にかけて、未成年であることを知りながら小学生の女子児童を台東区のホテルに連れ込んだ疑いがかけられている。パチンコ店で他の客とトラブルになり、駆けつけた警察官が近くにいた小学生に気づいて誘拐が発覚。本人は「何の話かわからない」と容疑を否認しているという。

高橋容疑者にとって今回は、少なくとも4度目の逮捕となる。23年11月には、17歳の少年ら3人の仲間と共謀し、医薬品販売業の許可を受けずに市販のせき止め薬を複数人に販売したなど医薬品医療機器法違反の疑いで逮捕された。

24年9月には再び医薬品医療機器法違反容疑で逮捕。その際、20代男性に市販薬400錠を1万円で売り、17歳の女子高校生に240錠、20代女性に200錠を無償で譲渡していたことがわかっている。そして今年5月に、24歳の男と共謀し、家出した10代前半の少女に「泊まらせてあげる」とマンションに連れ込み、わいせつ容疑をした疑いで逮捕されたばかりだった。

高橋容疑者は界隈で「パンダ」と呼ばれていたという。

「理由はよくわかりません。本人もパンダと名乗り、パンダのぬいぐるみをリュックのようにしていつも背負っていた。女の子たちの気を引きたいのでしょう、女装してトー横に屯していましたよ」（高橋容疑者の知人）

仕事もせず、物乞いのような暮らしをしていたという。
「界隈の大人たちや仲間に取り入って、コンビニで食料や酒を奢ってもらうのです。風呂にもろくに入っていないのか、髪がベトついていて見るに耐えなかった。そのくせ、パチンコが好き。小銭を持っている時は『勝負してくる』と言って、トー横にある『マルハン』によく駆け込み、オケラになって戻ってきました」（同）

その日暮らしを続けながらも、家出少女たちを前にすると「途端にカッコつけ出した」という。
「話聞くよ、ってお兄さんぶってね。そんなとき、少女たちを手なづけるために使うのが、『メジコン』などの市販薬だった」（同）
数年前から若者のオーバードーズが社会問題になっている咳止め薬である。

「咳中枢に作用する成分を含んだ市販薬は15歳未満だと購入できないし、購入できる年齢であっても家出少女たちはお金を持っていません。親切心を装って近づき、『一緒にキマる？』と誘うのです。いつも大量のメジコンを持っていて、自分一人でもよくオーバードーズしていた。男には売って小銭にしているのです」（同）

働いていないのにどうやって大量の市販薬を入手しているのか。知人は「万引き」を疑っている。実際、歌舞伎町内の薬局ではメジコンの万引きが横行し、防止のため空箱しか陳列されなくなってしまったとのことだ。

さらに、行き場のない彼女たちに寝床を与え、隙を狙ってわいせつな行為を繰り返していたというのである。
トー横キッズたちは、歌舞伎町のホテルを利用する時は「複数人」で入ることが多いと歌舞伎町の事情に詳しいYouTuberのヒロ氏は語る。

「金がないからです。セキュリティが緩いホテルを選び、宿泊者以外の仲間は後でこっそり侵入する手口。そうすれば、1万円を超える宿泊費も割り勘になり、一人頭3000円くらいで済む」（ヒロ氏）
ヒロ氏は、高橋容疑者ではないが、トー横キッズ5〜6人が狭いシングルの部屋を借りて宿泊している現場を見たことがあるという。

「ベッドにありつけるのはせいぜい3人。残りの者は床で寝る。そんな窮屈な環境であっても、家に帰れない少女にとってはありがたいのです。わいせつな行為をする時だけは2人きりにしてもらうなど、融通しあっているのでしょう。最近のトー横キッズは歌舞伎町では大人たちの監視が厳しくなったので、JR大宮駅前を新たに居場所にし始めています」（同）

街を彷徨いながら悪知恵をつけた“キッズ”が、行き場を失ったばかりのいたいけな少女たちの“捕食者”になり、卑劣な犯罪を繰り返しているのである。