「紀州のドン・ファン」遺言書、和歌山地裁は有効と判断…実兄らの「偽造だ」訴え退ける
和歌山県田辺市で2018年に死亡した資産家で、「紀州のドン・ファン」と呼ばれた会社経営者の野崎幸助さん(当時77歳)の「遺言書」が有効かどうかが争われた訴訟の判決が21日、和歌山地裁であり、高橋綾子裁判長は有効だと判断した。
訴訟では、野崎さんの実兄らが全財産を田辺市に寄付すると書かれた遺言書を「偽造だ」として、相続手続きを任された遺言執行者の弁護士を訴えていた。遺産は十数億円に上り、受け入れを表明している同市も、利害関係があるとして遺言執行者を補助するため訴訟に参加している。
野崎さんは、18年5月に同市内の自宅で亡くなっているのが見つかった。野崎さんに致死量を超える覚醒剤を飲ませて殺害したとして、県警は21年4月、元妻の須藤早貴被告(28)を逮捕。須藤被告は殺人罪などで起訴されている。