韓国とキューバ、互いに在外公館を設置へ 経済協力や人的交流で対北朝鮮での優位性を強める構え
韓国外務省は28日、キューバと互いに常駐の在外公館を設置することで合意したと発表した。韓国は、北朝鮮と友好的で「兄弟国」とも呼ばれたキューバと2月に国交を樹立。経済協力や人的交流を活性化させ、対北朝鮮で優位性を強める構えだ。
韓国外務省によると、同省の宋時進(ソンシジン)調整企画官を団長とする政府代表団が24〜27日にキューバを訪問し、両国の首都、ソウルとハバナでの公館設置に合意した書面を交わした。韓国側は、大使館開設に向けた臨時事務所を置くとしている。
両国は1959年のキューバ革命を機に断交。韓国側は2000年に修好を提案し交渉を進めた。聯合ニュースによると、近年は韓国から年間約1万4千人がキューバを訪れるなど交流が進んだが、ハバナの現地機関は大韓貿易投資振興公社(KOTRA)のみだった。
北朝鮮側は駐キューバ大使が3月に離任。韓国メディアは同国とキューバとの国交が影響した可能性を指摘した。一方、北朝鮮メディアは4月、故金日成(キムイルソン)主席の生誕記念日に合わせ、ラウル・カストロ元国家評議会議長から祝電が届いたことを伝えており、双方の歴代最高指導者による伝統的なやりとりは続いているようだ。