日本人学校周辺に監視カメラ増設 中国、警備強化アピールか
中国広東省深センで日本人の男子児童(10)が刺殺された事件で、男児が通っていた日本人学校の周辺では20日までに監視カメラが増設された。中国当局は日本側が要請した警備強化への迅速な対応をアピールしたいとみられる。だが容疑者の男(44)の動機など事件の真相につながる情報は公表しておらず、邦人社会に広がる不安の解消は難しい。
登校中だった男児は18日、校門から約200メートルの通学路で刺された。学校や事件現場近くでは、遅くとも19日朝には監視カメラの増設作業が始まり、子ども連れの家族らが足を止めて見ていた。
金杉憲治駐中国大使は19日に深セン市の羅晃浩副市長と面会し、警備強化や邦人の安全確保を求めた。ただ事件に関する情報が少なく、邦人社会からは「中国の対応は信じられない」といった意見も上がっている。