K―POPアーティスト招き奈良公園で無料コンサート、来年10月開催…費用対効果に疑問の声も
奈良県は、韓国・忠清南道と来年10月、共同で文化交流イベントを奈良公園(奈良市)で開催すると明らかにした。
忠清南道は、かつて百済の都が置かれた地として有名で、人口は約210万人(2022年)。県とは2011年10月、友好提携を締結。
26年に提携15周年を迎えることから、今年2月、県と忠清南道の両知事が文化交流イベントを開催することで合意した。
イベントは、奈良公園の浮雲園地に飲食ブースを設け、K―POPアーティストなどを招き、春日野園地で9000人規模の無料コンサートを開くというもの。事業費は約2億7000万円で、今年度の一般会計補正予算案に45万円、25年度の債務負担行為として約2億5600万円を計上した。
一方、県議会ではイベントの費用対効果を疑問視する声も上がっている。11日の総務警察委員会では、「自民党・無所属の会」の県議が、「一過性で終わるのではと危惧している。県民は便益をどこまで享受できるのか」と発言。舞台設営や映像、照明などに高額な費用がかかることから、「行政が税金を使ってまで費用負担すべきなのか」とただした。
県国際課の担当者は「若年層を中心に国際的な視野を広げる場にしたい。他部局や民間団体とも連携していく」と説明し、補正予算案は委員会で可決された。16日の本会議で採決される。