自動ブレーキ、誤作動で急制動…隣の車に反応か
衝突の危険があると自動でブレーキをかける衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)が誤作動を起こす不具合があったとして、トヨタと三菱自動車が今月に入って相次いでリコールを届け出た。
ドライバーの意図に反してブレーキがかかるため、後続車両に追突される事故も起きていた。
トヨタがリコールしたのは、同社の高級車ブランド「レクサス」の「IS350」やクラウンなど4車種で計約2万台。
いずれも昨年末以降に発売されたばかりの新型車だった。
この不具合を巡っては今年5月、東京都葛飾区の首都高速道路で追突事故が発生。
時速約30キロで走行していたところ、自動ブレーキが作動して10キロ未満に減速、2トントラックに追突された。
これ以外にも、4月下旬以降、「いきなりブレーキが作動した」などのトラブルが5件起きていたという。
国土交通省などによると、原因は電波の乱反射を解析する機器の設定ミス。
自動ブレーキは、レーダーから前方に電波を発して、前方車両との距離、速度を検知するが、電波の乱反射で並走車両を前方にいる車両と誤って認識し、衝突の恐れがないのに自動ブレーキが作動して急制動がかかってしまう恐れがあるという。
首都高での事故では、右隣の車線を走行中のタンクローリーの車体で電波が乱反射したという。