安倍前首相側の支払い「補てん」の有無捜査 特捜部、秘書を任意聴取 桜を見る会問題
安倍晋三前首相の政治団体が主催した「桜を見る会前夜祭」を巡り、東京地検特捜部が、安倍氏の公設第一秘書らを任意で事情聴取していたことが、関係者への取材で分かった。
特捜部は、会場となったホテルへの支払額が会費の総額を上回っていたとみており、差額を安倍氏側が補てんした可能性がないか慎重に調べている。
前夜祭を巡っては、市民団体や弁護士らが昨年11月以降、主催した政治団体「安倍晋三後援会」の政治資金報告書に収支が記載されていないとする政治資金規正法違反や公選法違反(寄付行為)の疑いで、相次いで特捜部に刑事告発している。
特捜部は、ホテルから明細書などの任意提出を受けたとみられ、後援会の代表を務める公設第一秘書を任意で聴取したほか、別の複数の秘書や参加した支援者らからも任意で聴取したもようだ。
後援会は2013〜19年、「桜を見る会」の前日に、東京都内の高級ホテルで前夜祭を開催。会費は1人5000円で、19年には約800人が参加した。
野党が19年の臨時国会などで、「会費が安すぎる。安倍氏側が費用を補てんしたのではないか」などと追及していた。
安倍氏は「会費はホテル側が設定した。安倍事務所の職員が会場入り口で会費を受け取り、その場でホテル側に現金を渡した」と答弁し、「収入、支出は一切なく、政治資金収支報告書への記載は必要ない」と反論。
「安倍事務所が補てんしたという事実は全くない」と述べていた。
前夜祭の会場となったホテルニューオータニとANAインターコンチネンタルホテル東京は23日、本紙の取材に「広報担当が不在のため回答できない」とした。
首相主催の「桜を見る会」を巡っては、各界功労者の慰労が本来の目的にもかかわらず、安倍氏の後援会関係者らが多数招かれていたことに「税金の私物化だ」と批判が上がり、今年は中止となった。
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