現役キャバ嬢が明かす客の好意が恨みに変わるとき「自主的にしてもらう形にしないと危ない」 新宿タワマン“メッタ刺し”殺人事件
東京・西新宿のタワーマンションで起きた刺殺事件をめぐり、浮き彫りになった夜の接客業の危険性。ABEMA的ニュースショーでは、同業者である「ジャングル東京」で話を聞いた。
殺人の疑いで逮捕された和久井学容疑者(51)は、被害者である平澤俊乃さん(25)が経営するガールズバーを応援するために1000万円以上を出し、その金を返してもらおうと会いにいったと供述している。
和久井容疑者は約4年前に店の客として、平澤さんと知り合ったとされる。しかし一昨年、和久井容疑者はストーカー規制法違反の疑いで逮捕され、昨年6月までつきまとい行為の禁止命令が出ていた。
夜の接客業で働く女性と、客との間で、殺害に至るまでのトラブルは起こるのか。
キャバ嬢歴1年で、売上3位のゆうめろさんは、「他人事じゃない。売り上げるのもキャバ嬢の宿命。売上ゼロなら、お店も必要としない」と指摘する。
キャバ嬢歴9年で、銀行員から転身したメイサさんは「キラキラした世界で、うらやましいと思われるかもしれないが、危険も隣り合わせ。自分で気をつけていても、逃れようがない」と語る。みずからにもストーカー被害の経験があった。
「プライベートで会うのは厳しいと伝えても、諦めきれなかったのか、お店の周辺に待ち伏せされていた。お客様の親御さんから『息子が借金して行っているから、出入禁止にしてくれ』と問い合わせが来たこともあり、その人は説得できた」(ジャングル東京・メイサさん)
ゆうめろさんは、客の利用金額は「最高1晩で1500万円。トータルで3000万円くらい」と明かす。彼女もまた、危険と隣り合わせだ。「同伴を誘われて、ご飯を食べ終わった後に、いきなり『休憩しようか』と、ラブホテルに引きずり込まれそうになった。お店のボーイさんに電話したら離れたが、しぶとく付いてきた。(当初の印象は)紳士で、下心ある会話はなかった」。こうした経験から、客に勘違いさせない工夫があるという。
「『好き』『会いたい』『ずっと一緒にいたい』と言うと、変に期待させてしまう。自分の(金銭的)キャパ以上は使わせない。見返りとか、悪化するとストーカーになる。キャバクラで1位をとりたい気持ちは強いが、殺されたらどうもこうもないので、セーブして(接客して)いる」(ジャングル東京・ゆうめろさん)
メイサさんにもまた、処世術がある。「あくまで『(客から)自主的にしてもらった』としないと危ない。(キャバ嬢から)『こうしてくれたら、こうするよ』と言って、してもらって、(見返りを)しなかったら恨みに変わる」。