男児が石を投げ女児の歯上下4本を欠損、「男児が怖い」と登校できなくなる…PTSDと診断
宇都宮市内の小学校で昨年5月、高学年の女児が同じ学校の男児の投石で歯を欠損するけがを負い、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症していたことが分かった。
市教育委員会は、市いじめ防止基本方針の定義に基づき「重大事態」に認定し、調査報告書を公表した。
報告書によると、被害女児は昨年5月11日、加害男児を含む5人で下校していた際、男児の投げた直径約3センチの石が口に当たり、上下4本の歯を欠損。
その後、女児は「(加害男児が)怖い」との理由で登校できない状況が続き、PTSDと診断された。
市教委は、女児が心身に重い被害を負ったことなどから、重大事態と判断した。
報告書では、学校側の対応について、加害男児の突発的な行動を認識していたのに、専門的な視点からの個別の適切な支援が不十分であったなどと指摘。
被害女児に対しても、心理的負担を減らし安心して学校で過ごすことができるような支援が不十分だったとした。
市教委学校教育課の担当者は「今後は、学校組織全体で児童への共通理解のもと支援を行うなど、再発防止に向けた取り組みを徹底していく」としている。